NyARToolkit/2.5.0

NyARToolkit/2.5.0をリリースしました。

今回は、内部構造の見直しがメインです。

最も大きく変更されているのはINyARRaster周辺です。INyARBufferReaderとの統合により、直接画像のバッファ領域を所有するようになりました。バッファの参照・所有の両方に対応し、プラットフォーム依存のイメージバッファに対応しやすくなっています。

次に大きな変更点は、NyARSquareのメンバ変数変更です。従来は、imvertex,sqvertex,direction等のメンバ変数があり、一部重複したデータを持っていましたが、これがsqvertexにのみに統一されました。directionは、sqvertexの計算時にマージされます。これに伴い、NyARTransMat関数の入力変数が変更しました。

もうひとつは、NyARTransMatの引数変更です。NyARSquareの仕様変更による変更のほかに、マーカの物理サイズを指定する方法が変わりました。従来はi_widthで辺の長さを指定しましたが、今回からは矩形のoffsetを指定するようになっています。

 

これらの修正は割と内側の構造変更なので、表面上は今までと同じように使えるとおもいます。ただし、静止画ラスタを生成して処理する場合だけは、少し違うかも・・・。

 

今回はJava,C#,AS3と3種をリリースしました。新しく加わったAS3版は、FLARToolKitと一緒に使う事を想定した計算クラスのみの実装です。

 

NyARToolkitのトップページに寄付ボタンをつけてみました。気が向いた方はご寄付をお願いします。収支が安定するまでの間、サイトの運営費やら機材の購入費やらに充てたいと考えています。

NyARToolKitのWindows7対応について

NyARToolkit/2.4系の、Windows7上での動作チェックが完了しました。
64bit版、32bit版ともに、問題なく動作します。

NyARToolkit for Java/2.4

NyARToolkit本体については問題なく動作しますが、JMFでのカメラ登録方法に問題があります。下記記事を参考に、カメラをJMFに登録してください。
http://sourceforge.jp/forum/message.php?msg_id=47372

NyARToolkitCS/2.4

カメラ制御部も含め、問題なく動作します。

NyARToolkitCPP/2.4

問題なく動作します。

NyARToolkit/2.4.0のバグ

ちょっと大き目の不具合があったので告知。

NyARToolkit/2.4に搭載してる新型の座標変換処理が、小型のマーカの撮影時に安定しません。

Java版はRev 343で修正してあります。

バージョンアップまでの間は、src/jp/nyatla/nyartoolkit/core/transmat/NyARTransMat.javaを参考に書き換えてください。

原因は、エラー値の評価方法が定数値であったためで、マーカのサイズに反比例して最適化係数を自動的に修正するようにしないと、小型マーカの撮影時にジッタが大きくなる症状がでてました。

オリジナルのARToolKitも同じ症状がでるはずなんだけど、何故かNyARほど大きな誤差が出ないんですよね。何故だろう?

NyARToolKitCPP/2.4.0

やっとC++版全ての2.4.0化が完了しました!
http://nyatla.jp/nyartoolkit/wiki/index.php

C++版のNyARToolKitもJava版の2.4.0の特徴をそのまま受け継いでいて、処理速度が大きく向上し、大体ARToolKit2系列の4倍速くらい速度が出ます。

forAlchemy

今回のアップデートでは、他にもAlchemy用のライブラリ”forAlchemy”の構築環境も更新しました。

従来のAlchemyは、ActionScriptからNyARToolKitの表層のAPIまでしかアクセスできませんでしたが、version 2.4.0からは、表層よりも一歩下の部品クラス(例えば、ラベリング、矩形抽出、パターン取得)まで、アクセスできるようになっています。

forAlchemyをFLARToolKitっぽく使えるようにしたもの

FLARToolKit風に使えるようにしたサンプルは、Spark projectの方にコミットしてあります。
http://www.libspark.org/svn/as3/FLARToolKit/branches/nyatla

デモ

Alchemy版のデモプログラムです。ソースコードは全てSpark projectからダウンロードできます。

PCにカメラを繋いで実行してね。

ARToolKitMarker

アプリケーション
http://nyatla.jp/tmp/aM_flar-2.4.0/SingleMarker.swf
マーカ

NyIDMarker

アプリケーション
http://nyatla.jp/tmp/aM_flar-2.4.0/IdMarker.swf
マーカpdf(ID=0)
http://nyatla.jp/tmp/flx-0.10.0/id0.pdf