jp.nyatla.nyartoolkit.detector

クラス NyARDetectMarker

java.lang.Object

jp.nyatla.nyartoolkit.detector.NyARDetectMarker

public class NyARDetectMarker
extends java.lang.Object

このクラスは、複数のマーカを取り扱うマーカ検出器です。 登録したn個のARマーカに対応するマーカを入力画像から検出し、その変換行列と一致度を返します。 この関数は、画像中のm個のマーカに、登録したn個のマーカの中から、最も一致したものの番号を割り当てる動作をします。 そのため、同一な種類（パターン）のマーカが複数存在する場合、２つのマーカを区別することができません。 また、同一なマーカパターンを複数登録すると、意図しない動作をします。

簡単な使い方

1. インスタンスを作成します。パラメータには、計算アルゴリズムと入力画像形式、カメラパラメータ、検出するマーカパターンテーブルがあります。
2. detectMarkerLite(jp.nyatla.nyartoolkit.core.raster.rgb.INyARRgbRaster, int)関数に画像と敷居値を入力して、マーカを検出します。
3. 検出数が得られるので、getARCodeIndex(int)関数を使って、検出番号をマーカのインデクス番号に変換します。
4. インデクス番号を元に、getConfidence(int)等の関数を使って、取得したマーカの状態を得ます。
5. 以降は、この処理を繰り返してマーカのパラメータを更新します。

コンストラクタの概要

コンストラクタ

コンストラクタと説明
NyARDetectMarker(NyARParam i_param, NyARCode[] i_code, double[] i_marker_width, int i_number_of_code) コンストラクタです。

メソッドの概要

メソッド

修飾子とタイプ	メソッドと説明
int	detectMarkerLite(INyARRgbRaster i_raster, int i_threshold) この関数は、画像からマーカを検出します。
int	getARCodeIndex(int i_index) この関数は、i_index番目に検出したマーカの、ID番号を返します。
double	getConfidence(int i_index) この関数は、i_index番目に検出したマーカの、一致度を返します。
void	getTransmationMatrix(int i_index, NyARDoubleMatrix44 o_result) この関数は、i_index番目に検出したマーカの、変換行列を計算します。
void	setContinueMode(boolean i_is_continue) この関数は、変換行列の計算モードを切り替えます。

クラスから継承されたメソッド java.lang.Object

equals, getClass, hashCode, notify, notifyAll, toString, wait, wait, wait

コンストラクタの詳細

NyARDetectMarker

public NyARDetectMarker(NyARParam i_param,
                NyARCode[] i_code,
                double[] i_marker_width,
                int i_number_of_code)
                 throws NyARException

コンストラクタです。 同一でない複数のマーカを検出する検出器を作成します。

パラメータ:

i_param - カメラパラメータを指定します。このサイズは、detectMarkerLite(jp.nyatla.nyartoolkit.core.raster.rgb.INyARRgbRaster, int)に入力する画像と同じである必要があります。

i_code - 検出するマーカーパターンを格納した、NyARCodeの配列を指定します。配列には、先頭から、0から始まるID番号が割り当てられます。 このIDは、getARCodeIndex(int)で取得できるID値であり、マーカパターンの識別に使います。 配列要素のNyARCodeは、全て同じ解像度にしてください。

i_marker_width - 正方形マーカの物理サイズをmm単位で指定します。

i_number_of_code - i_codeの有効な個数を指定します。

例外:

NyARException

メソッドの詳細

detectMarkerLite

public int detectMarkerLite(INyARRgbRaster i_raster,
                   int i_threshold)
                     throws NyARException

この関数は、画像からマーカを検出します。 関数は、登録されているマーカパターンそれぞれに対し、検出したマーカから最も一致した物を探し、その一致率と位置を計算します。

パラメータ:

i_raster - マーカーを検出するイメージを指定します。

i_threshold - 検出閾値を指定します。0～255の範囲で指定してください。 通常は100～130くらいを指定します。

戻り値:

検出したマーカーの数を返します。 マーカーが見つからない場合は0を返します。

例外:

NyARException

getTransmationMatrix

public void getTransmationMatrix(int i_index,
                        NyARDoubleMatrix44 o_result)
                          throws NyARException

この関数は、i_index番目に検出したマーカの、変換行列を計算します。 直前に実行したdetectMarkerLite(jp.nyatla.nyartoolkit.core.raster.rgb.INyARRgbRaster, int)が成功していないと使えません。

パラメータ:

i_index - 検出結果のインデックス番号を指定します。 この値は、0からdetectMarkerLite(jp.nyatla.nyartoolkit.core.raster.rgb.INyARRgbRaster, int)関数の戻り値-1の数です。

o_result - 結果値を受け取るオブジェクト

例外:

NyARException

getConfidence

public double getConfidence(int i_index)

この関数は、i_index番目に検出したマーカの、一致度を返します。 直前に実行したdetectMarkerLite(jp.nyatla.nyartoolkit.core.raster.rgb.INyARRgbRaster, int)が成功していないと使えません。

パラメータ:

i_index - 検出結果のインデックス番号を指定します。 この値は、0からdetectMarkerLite(jp.nyatla.nyartoolkit.core.raster.rgb.INyARRgbRaster, int)関数の戻り値-1の数です。

戻り値:

マーカーの一致度を返します。0～1までの値をとります。 一致度が低い場合には、誤認識の可能性が高くなります。

例外:

NyARException

getARCodeIndex

public int getARCodeIndex(int i_index)

この関数は、i_index番目に検出したマーカの、ID番号を返します。 直前に実行したdetectMarkerLite(jp.nyatla.nyartoolkit.core.raster.rgb.INyARRgbRaster, int)が成功していないと使えません。

パラメータ:

i_index - 検出結果のインデックス番号を指定します。 この値は、0からdetectMarkerLite(jp.nyatla.nyartoolkit.core.raster.rgb.INyARRgbRaster, int)関数の戻り値-1の数です。

戻り値:

ID番号です。この値は、コンストラクタでマーカパターンを登録したときに決まる、シリアル番号です。

例外:

NyARException

setContinueMode

public void setContinueMode(boolean i_is_continue)

この関数は、変換行列の計算モードを切り替えます。 通常はtrueを使用します。 transMat互換の計算は、姿勢の初期値を毎回二次元座標から計算するため、負荷が安定します。 transMatCont互換の計算は、姿勢の初期値に前回の結果を流用します。このモードは、姿勢の安定したマーカに対しては ジッタの減少や負荷減少などの効果がありますが、姿勢の安定しないマーカや複数のマーカを使用する環境では、 少量の負荷変動があります。

パラメータ:

i_is_continue - TRUEなら、transMatCont互換の計算をします。 FALSEなら、transMat互換の計算をします。